行政書士・北上事務所(兵庫県宝塚市)                                                                                北上事務所  ニュース

法令徹底へ事例集作成/外国人技能実習生受け入れで国交省

【建設通信新聞  2011年  8月  1日 記事掲載 】

 

  国土交通省は、海外からの建設技能実習生受け入れにおける適切な対応策をまとめた事例集を作成し、コンプライアンス(法令順守)の徹底を促進する。外国人技能実習生の受け入れで法令違反が発生していたことへの対応として、2010年7月に施行した改正「出入国管理および難民認定法」に伴い実施してきた受け入れ企業へのセミナーなどの成果も調査する。必要と認められる企業に対して事例集を活用して法令順守をアドバイスする。


  外国人技能実習生については、1年目の研修期間中における失跡防止を目的とした高額な保証金徴収や時間外作業、不当に低い賃金の支払い、不法就労など不適切な事例が見られた。10年7月の改正出入国管理法で、1年目から労働者として就労可能にし、不当な金品徴収も禁止した。


  法改正を受け、国交省は新しい外国人技能実習制度について受け入れ企業へのセミナー開催や映像教材の配布などを実施し、コンプライアンスの徹底を図ってきた。11年度は、受け入れ企業へのセミナーや教材配布の成果のフォローアップと合わせて、適正な受け入れを指導・助言する考えだ。


  建設分野の技能実習生受け入れ企業約2200社に対して実態把握のための調査票を送付し、受け入れ状況や賃金・労働時間・勤務時間外の技能実習など雇用管理状況、実習時の問題点などを調べる。調査を踏まえ、トラブルの相談と対応策をまとめた事例集を作成する予定だ。調査の結果、法令順守の助言対象とすべき企業を選定し、事例集を使って個別訪問して法令の周知を図る。

  作成した事例集は、受け入れ企業約2200社に対しても送付する予定だ。

 



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