行政書士・北上事務所(兵庫県宝塚市)                                                                                北上事務所  ニュース

建設関連業界に広がるエコドライブ/清水、鹿島、タケエイら

【建設通信新聞  2011年  8月 24日 記事掲載 】

 

  自動車が排出するCO2量を減らす「エコドライブ」の取り組みが、建設関連業界でも広がっている。清水建設は工事車両の排出CO2を削減するため、ドライバーのエコ運転を評価するナビゲーションシステムを現場に導入している。鹿島も独自のエコドライブシステムを農林水産省が発注した建設工事に採用し、燃料消費量を平均で38%削減した。タケエイは東京海上日動リスクコンサルティング(TRC)が開発した成功報酬型の「エコドライブ推進プログラム」を導入し、廃棄物の収集運搬サービスを行っている約300台の運搬車両に適用した。


  エコドライブは、加減速の少ない運転や無駄なアイドリングを止めることなどで燃料を節約し、CO2の排出量を抑える。


  清水建設のナビゲーションシステム「ECO?DAS」は速度超過やアイドリングなどの運転行為を点数化し、ドライバーの低燃費意識を高める。これまで低燃費運転の推進は、ドライバーの自己管理に依存していたが、システム導入で速度超過、アイドリング、急加速、急減速などの運転行為を細かく評価し、点数表示で見える化することにより、ドライバーの意識改革を促す。「丁寧な運転をやれば評価点も上がり、やり甲斐になる」と現場の反応も上々だ。


  鹿島の「KM?エコドライブシステム」は、ダンプトラックの車速やエンジン回転数、アクセル開度といった走行性能の把握に加えて、道路こう配や積荷重量をリアルタイムに解析し、モニターと音声ガイドで最適な省エネ運転を導き出す。一般的なGPS(全地球測位システム)を使ったシステムに比べて、CANコネクタ(車載ネットワーク)からエンジン情報を直接読み込むことで、より正確に省燃費運転をガイドし、燃料消費量を大幅に削減する。すでに計4現場に適用し、成果を上げているという。


  タケエイは、民間企業23社が参加する「エコ・ファースト推進協議会」発足後、認定企業間初の共同取り組みとして、「エコドライブ推進プログラム」を導入した。導入効果(燃費の改善、環境対策が実現した部分)について、一定割合をコンサルティングフィーとする新商品で、初期負担を抑えることができる。TRCはドライブレコーダを活用した自動車事故削減コンサルティングのノウハウを活用して開発した。タケエイは環境省と環境再生保全機構が主催する「2010年度エコドライブコンテスト」でも優良賞を受賞している。

 




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