行政書士・北上事務所(兵庫県宝塚市)                                                                                北上事務所  ニュース

総合特区−運用方針案固まる/11年内に指定地域決定へ/新法、8月1日施行

【建設工業新聞  2011年  8月  1日 記事掲載 】

 

  内閣府は、産業の競争力強化や地域活性化のために地域を限定して規制・制度の緩和や税制・財政の支援措置を講じる「総合特区」の指定に向けた流れを示す基本方針案と、指定基準(評価基準)の運用方針案を固めた。基本方針案では、9月下旬に自治体からの指定申請を締め切り、専門家と内閣府それぞれの評価で指定地域と推進方針を年内に決定。指定地域の規制緩和策や税制優遇措置などの具体案を詰めるため、年明けに国と地方による協議会を設置するとしている。


  6月に成立した総合特区制度創設のための法律(総合特区法)は1日に施行される。内閣府は7月29日に開いた民主党の総合特区・規制改革小委員会の会合に基本方針案と指定基準運用指針案を提示した。8月中に政府の総合特別区域推進本部に示し、基本方針を閣議決定した上で自治体から指定申請の受け付けを始める。


  基本方針案によると、自治体からの指定申請を9月下旬に締め切った後、専門家による評価と内閣府による評価を行い、指定候補を選定。総合特別区域推進本部などで審議した上で、年内に最終的な指定地域を決めるとした。専門家による評価は、産業競争力強化や地域活性化全般を横断的に評価できる有識者(5人)と、環境・医療・福祉などの主要5分野を専門とする有識者(6人)で構成する「総合特別区域評価・調査検討会」で行う。


  指定基準は、専門家評価と内閣府評価で異なる。専門家評価では▽包括的・戦略的な政策課題と解決策の設定▽地域資源の存在▽先駆性▽熟度▽日本の経済社会の活力向上と持続的発展に相当程度寄与することが見込まれるか−の5項目、内閣府評価では▽総合特区で実現を図る目標の提案▽国の支援のみを求めるものではないこと▽地域の責任ある関与▽明確な運営母体▽新たな規制・制度改革の提案▽区域の設定−の6項目がそれぞれ基準になる。各項目の評価は5段階で行い、これらの全体評価結果から1次候補を選ぶ予定だ。


 



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