行政書士・北上事務所(兵庫県宝塚市)                                                                               北上事務所  ニュース

台風12号/前田武志国交相「道路の早期復旧に全力」/奈良県らが合同対策会議

【建設工業新聞  2011年  9月  8日 記事掲載 】

 

  前田武志国土交通相を団長とする政府調査団は6日、台風12号による豪雨で甚大な被害を受けた奈良県五條市の被災現場などを視察した。前田国交相は五條市大塔町辻堂地区の土砂崩れ現場で被災状況の説明を受けたあと、奈良県庁で荒井正吾知事とともに記者会見し、天然ダム決壊による2次災害の防止対策や、土砂崩落や落橋で分断されている国道の早期復旧に全力を尽くす考えを示した。


  政府調査団は計23人。6日午前10時40分に五條市役所を訪問したあと、同市大塔町の被災現場へ移動。同行した太田好紀市長らから被災状況の説明を受けた。続いてヘリに搭乗し、道路の寸断で現場への立ち入りが困難な十津川沿いの被災個所を上空から視察した。


  県内では、五條市や天川村、十津川村などで計50カ所以上の土砂崩れが発生し、国道168号、国道169号が至る所で寸断。十津川村折立の国道168号折立橋(長さ約270メートル)が一部落橋したほか、川上村迫の国道169号西谷橋(長さ40メートル)は土砂流出により流失した。熊野川では、天川村坪内や五條市大塔町宇井地区、十津川村長殿などで土砂流入による河道閉塞も起きている。野迫川町北股地区などでは、土砂崩れで天然ダムが形成され、2次災害も懸念されているという。


  視察後、午後6時から行われた会見で、荒井知事は県内の被災状況を説明するとともに、地域の生命線である国道168号、国道169号の全面復旧などに関して国の支援を求めた。また、同日付で奈良、三重、和歌山の3県で「(仮称)紀伊半島台風12号災害復旧・復興三県合同対策会議」の設置について基本合意したことを明らかにした。同会議は3県が復旧・復興対策を協議し、迅速で効率的な取り組みを進め、災害に強い紀伊半島づくりを目指すことが目的。荒井知事は会議を早期に立ち上げ、全力で取り組む姿勢を示すとともに、「国土交通省を中心に関係省庁にも正式メンバーとして参加いただき、主導的な役割を担ってほしい」と全面的な支援を要請した。

 



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