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3保険加入割合/企業84% 労働者57%/就業実態に応じた促進重要/国交省

【建設通信新聞  2012年  3月 16日 記事掲載 】

 

  国土交通省は、企業・労働者の保険加入状況の調査結果をまとめた。雇用保険、健康保険、厚生年金保険の3保険いずれも加入している割合は、企業単位で84%、労働者単位で57%となった。国交省の社会保険未加入対策では、5年後をめどに企業単位で100%、労働者単位で製造業並み(雇用保険92.6%、厚生年金保険87.1%)という目標を立てており、今後、職種の就業形態など実情に応じた加入促進の取り組みが重要になりそうだ。


  一般的に企業の社員になれば保険に加入することが多いものの、調査結果では企業単位と労働者単位で差が出た。特に給与形態別(労働者単位)で、月給制の3保険加入率が94%に及ぶ一方で、日給月給制を含む日給制は44%と5割に満たない。社員の一部は保険に加入しているものの、日給月給制の職人など形式上は雇用されていても保険加入は個人の判断にゆだねられている人や、雇用と請負の判別があいまいなことなど、建設業独特の就業形態が企業と労働者での加入率の差に表れているとみられる。


  職種別では、企業単位で軽作業員や土木一般世話役が高い一方で、鉄筋工、とび工が低い。労働者単位でも、橋梁特殊工、橋梁世話役のほか、鉄筋工、とび工、型枠工、交通誘導員Bが低い。あわせて、元請けと下請けの次数別(労働者単位)を見ると、元請けが78%。一方、下請けは調査標本数が得られた最高次数の3次下請けが44%と最も低かった。標本数の少なさも影響しているものの、下請けの次数が高い職種ほど加入率が低い傾向があるとみられる。今後、各業界団体が「保険加入計画」を策定する際には、こうした職種ごとの就業形態に応じた取り組みが求められそうだ。


  調査結果を地域別(企業単位)で見ると、島根県と鳥取県が95%を超えている一方で、東京都は66%、千葉県は59%となるなど、企業単位、労働者単位ともに地方部の加入率が高く、都市部の加入率が低い。職階別では職長が73%と最も高く、指導者以外は53%にとどまった。


  同調査は、2011年10月の公共事業労務費調査の中で実施。企業単位での保険加入状況と労働者個人単位での加入保険種別区分の詳細を調べた。有効票本数は、約2万5000社、約11万6000人。企業単位の場合、社員が1人でも加入していれば「加入」とされる。法律上適正でない回答などは棄却して調査結果に含まれておらず、棄却標本の結果を加えるとさらに未加入率が高くなる可能性もある。

 
 
 
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