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太田昭宏国交相が就任会見/命守る公共事業を推進/地域建設業の再生に意欲

【建設工業新聞  2013年  1月  7日 記事掲載 】

 

  太田昭宏国土交通相は、日刊建設工業新聞など建設専門紙各社の就任インタビューに応じ、「国民の生命と国土を守るための公共事業、社会資本整備を推進する」と公共投資に積極的に取り組む姿勢を示した。地域の安全・安心を守る建設業者が疲弊している現状への懸念も表明し、「健全な形で仕事ができるようにしていきたい」と地域建設業の再生にも意欲を見せた。東日本大震災の被災地復興で深刻化している人手不足への対策を強化する考えも示した。


  社会資本整備について、太田国交相は「防災・減災、復旧・復興という考えを含めて日本の国土、国民の生活を守るために非常に重要なものだ」と指摘した。その上で、災害対応力の強化に加え、既存施設の老朽化対策も挙げて、「インフラをより強固なものにしなければならない」と強調。事業の中身を十分吟味して優先順位を付け、「国民の理解を得られる公共事業、命を守る公共事業に、しっかり腹を据えて向かっていく」と表明した。


  これまでの公共事業は、道路や港湾、空港といった交通ネットワーク整備など「社会・経済の活性化のための基盤づくりが一番の基本にあった」とする一方、東日本大震災以降は、防災・減災という評価軸が加わり、公共事業への批判的な見方も変わりつつあるとの認識を示した。震災などでインフラが機能不全に陥り、市民生活や企業活動に甚大な影響を及ぼすことが現実味を増したことから、道路などの多重性がより重要になっていると指摘。社会資本整備を実施していく上で、考え方の選択肢が広がっているとの見方も示した。


  政府が編成作業を急ぐ12年度補正予算案や13年度予算案では、公共事業などの経済対策を切れ目なく打ち出していく必要があるとの考えも強調した。補正予算で10兆円規模を求める意見が出ていることに対しては、「(予算は)下から積み上げていくことが一番大切だ」と述べ、最初から数字ありきではなく、防災・減災や景気浮揚につながる事業を精査して積み上げる考えを示した。さらに、「無駄な公共事業を削っていくことは非常に大事だと思うが、必要な公共事業はやるという姿勢が重要だ」と強調し、「健全な形で業界が仕事ができるようにしていきたい」と地域建設業の再生支援につながる公共事業を積極的に検討していく方針を表明した。

 
 
 
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