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国交省/7月末に中建審・社整審基本問題小委/多様な入札契約制度具体化へ

【建設工業新聞  2013年  7月 10日 記事掲載 】

 

  国土交通省は、国交相の諮問機関の中央建設業審議会(中建審)と社会資本整備審議会(社整審)産業分科会建設部会の下部組織として設けている基本問題小委員会(大森文彦委員長)を今月末に開く方向で調整に入った。省内会議「地域の建設産業および入札契約制度のあり方検討会議」(議長・鶴保庸介副大臣)が方向性を示した多様な入札契約制度などの具体化を議論するのが目的。工事現場の監理技術者資格を得るための受験要件の緩和案も示す。


  6月に開いた省内会議を経て国交省は、▽多様な入札契約方式の導入と活用▽ダンピング対策の強化と適正価格での契約▽技術者・技能者の確保・育成▽地域のインフラメンテナンス、災害対応などの的確な確保、将来的な品質確保―という4点について、具体化に向けた方向性を公表した。制度化や実現に向けた検討の場として、国交省は基本問題小委に加え、別途「直轄事業における今後の建設生産・管理システムのあり方に関する懇談会(仮称)」も設置する予定だ。


  月末開催で調整に入った基本問題小委には、学識者、発注者、業界関係者などが参加している。会合では、省内会議でこれまで議論してきた内容を説明し、委員それぞれの立場からの意見を聞く。その後の開催スケジュールなどは未定という。省内会議が打ち出した方向性には、公共工事品質確保促進法(公共工事品確法)の体系について、発注者の責務の拡大や多様な入札契約方式の位置付け、予定価格のより適正な設定などを追加・拡充することも明記している。基本問題小委の議論によっては、法改正につながる可能性もあることから、国会提出なども考慮すると年末から年明けにかけて何らかの結論を出すことが必要になりそうだ。


  若手技術者を確保する観点から検討している監理技術者となるための1級国家資格の受験要件緩和では、高卒者が最短でも28歳にならないと資格試験を受けられない現状を改める案を示す。受験要件は建設業法施行令で規定。大卒・短大卒・高専卒者が実務経験を経て最短26歳で受験できるのに対し、高卒者は3年の実務経験後に2級の国家資格を受験した上で、さらに5年の経験を求められるため、現状では28歳にならないと受験できない。

 
 
 
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