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企業の36%労賃引上げ/保険未加入は6割が加入へ/国交省

 

【建設通信新聞  2013年 11月 18日 記事掲載 】

 

  公共工事設計労務単価の大幅アップや受注量の増加などを背景に、4月以降に技能労働者の賃金水準を引き上げた(予定含む)建設業者が、全体の約3分の1を占めることが分かった。工事量の増大で人手不足に拍車が掛かり、「引き上げなければ必要な労働力を確保できない」という声も高まり始めた。


  国土交通省は2013年度、毎年実施している下請取引等実態調査に、技能労働者の賃金に関する項目を新設。回答のあった約1万4000社のうち、36.6%が賃金を引き上げた。元請業者が37.9%と最も引き上げた割合が高く、1次下請は35.4%、2次下請は30.7%、3次下請以下は32.2%だった。


  一方、35.6%の建設業者は引き上げていない、または、引き上げる予定がないと回答。その理由として、「請け負った価格が低く賃金引き上げの費用が捻出できない」「経営の先行きが不透明で引き上げに踏み切れない」「赤字補填や運転資金に充当する必要があり、技能労働者の賃金水準の引き上げに回す余裕がない」「他社との競争上、賃金にコストをかけられない」などの声が寄せられている。


  今回の調査では、社会保険の加入状況に関する項目も拡充した。雇用、健康、年金の3保険すべてに加入している企業の割合は92.2%だった。ただし、資本金1000万円未満の知事許可業者は調査対象外のため、実際の加入率はこれより下がるとみられる。


  調査結果で、いずれかの保険に未加入だった企業のうち、62.8%は今後加入する意向を示した。

 
 
 
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